私たち人間が生きていく上で絶対に欠かせない水。
日本では、ほとんどの家庭に水道がきちんと整備されており、大きな災害や断水などが起こらない限り水がなくて困るということはありません。
しかし世界中を見てみると、どうでしょうか?
発展途上の国々では、水道が整備されいる場所の方が少なく、危険を冒して飲用水を確保しに行くような地域で生活している人も多くいます。
また、水道がきちんと整備されていたとしても決して安全とは言えない水が供給されている場所もあります。
そんな中で、注目を集め人気があるのが「ミネラルウォーター」です。
昔は誰もが「水を買って飲む」なんてことを考えたことはなかったでしょう。
ですが今では、当たり前のようにミネラルウォーターのペットボトルがどこででも販売されており、特に旅行先では安心して飲める飲用水として重宝されています。
そんな当たり前なミネラルウォーターですが、どんな歴史をたどって現在の普及してきたのでしょうか。
ここでは、ミネラルウォーターの歴史をお伝えしていきたいと思います。
そもそも日本は海に囲まれた島国で、水とは切っても切れない縁がある国です。
また国土の60%が山間地であり、その地形の恵みによって河川や湧き水、地下水などにも恵まれています。
ですから、別に「水なんて買わなくても汲んでくれば飲める」という価値観の人が大多数でした。
そんな日本ですが、実は約80年前にはミネラルウォーターの元祖が発売されていたのです。
当時は高級だったホテルや特急列車の食堂車で出されるために作られた「富士ミネラルウォーター」という水が、日本でのミネラルウォーターの元祖であると言われています。
そうして時を経て、1980年以降に海外旅行ブームが来ると旅行先でも手軽に安心して飲めるペットボトル入りの水が販売されるようになります。
その時よりとても人気があったのが、主にヨーロッパで採水されたミネラルウォーターです。
ヨーロッパの水は、その土壌の影響もあってミネラル成分を豊富に含んでいます。
そうしたミネラル分豊富な水を日本人の舌にも合うように成分を調整して販売したところ、爆発的に人気が出て飛ぶように売れました。
現在では、日本国内の名水を採水してペットボトルに入れて販売するほど、日本は世界でも有数のミネラルウォーター大国になったのです。
こうした現状の影には、このような歴史が隠されているのですね。